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  ●正確に理解していない人が多い、不動産を活用した相続対策の基礎

「相続対策」といっても相続対策には次に掲げる大きく3つの柱があるのはご存知でしょうか?この3つの対策はそれぞれ効果が異なっており、バランスよく組み合わせなければ上手な相続対策はできません。

1.不動産を活用した「評価の引き下げ」対策とは

 これは相続税を計算する上での不動産の評価方法の特徴を生かした対策です。具体的には以下の方法があります
 
@不動産(土地または建物)の購入

A賃貸用建物の建築

 

 相続税の評価上、不動産の評価は土地は路線価評価(または倍率評価)建物は固定資産税評価となっております。したがって例えば土地の場合、土地の時価と相続税評価額(路線価または倍率評価)を比較して相続税評価額の方が低い場合は現金で持っているより土地を購入したほうが相続税の評価が引き下げられることとなり、結果的に相続税が減少することとなります。

 また、土地の上にアパートなどの賃貸用建物を建築し、賃貸することにより、他人に貸すという制約上の理由から更に(土地の場合約20%、建物の場合約30%)相続税評価額が引き下げられることになります。これがよくいわれる「アパートを建てると相続対策になるとよばれる不動産を活用した評価の引き下げ対策の仕組みです。(なお借入金は、何の相続対策にもなりません)

2.不動産を活用した「財産の移転」対策とは

 財産の移転対策とは、生前に推定被相続人から推定相続人に贈与などの方法により財産を移転し、財産を減らす方法です。これにより結果的に相続税が減少することになります。具体的には以下の方法が挙げられます。
 
@継続的かつ複数に対する贈与
 
(贈与税の暦年課税を利用した贈与)

A配偶者に対する居住用財産の贈与
 
(贈与税の2000万円配偶者控除の活用)

B賃貸用建物の贈与
 (将来の賃料収入の移転)

 

 また、相続税、贈与税ともに税率は最高50%となっておりますが、将来見込まれる相続税率を上回らない税率の範囲内での財産贈与も非常に有効な財産の移転対策となります。

3.不動産を活用した「納税財源の確保」対策とは

 不動産を活用した納税財源の確保対策とは、相続が発生した場合にその相続税を支払う財源をあらかじめ確保しておくということです。相続財産または相続人の財産に現金預金などの流動性資産が少ない場合は、売却用不動産、または物納用不動産を確保しておくことが重要です。
 
@売却用不動産の確保

A物納用不動産の確保

 

 また、納税財源として見込んでいる土地が、いざというときにどれくらいの値段で売却できるのか、そもそも相続税評価額以上で売却可能な土地なのか、物納用不動産が本当に物納可能な不動産であるのか十分にチェックしておく必要があります。

■不動産を活用した相続対策のポイント
 

●万一の場合、相続税がかかる人

万一の場合、
相続税がかかる人の第一の優先相続対策は「納税財源の確保」です。まずは売却用不動産、物納用不動産などの納税財源を確保し、納税の目処をたてたうえで他の対策を打たなければ意味がありません。

●相続税がかかるかかからないか微妙な人
このような人は、相続税の評価を引き下げることにより、あるいは相続財産を贈与などにより移転することによって相続税がかからなくなる、あるいは相当引き下げられることが考えられます。したがって
評価の引き下げ、または財産の移転対策を優先すべきです。
 
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